2019年8月9日より始まった「コミックマーケット2019」の3日目に惨劇が起こりました。
予想以上の来場者数で、駅から歩いて1時間以上もかかる「東駐車場」に隔離された形になった大勢の一般参加者。
通年開催は三日間ですが、今年は2020年のオリンピックの関係で、東京国際展示場が使えないため今年は異例の「四日間開催」になりました。
スタッフも少ない中、いつもと違う運営に混乱があったのは容易に想像できますが、今回の東駐車場の惨劇は酷いものでした!
実際に東駐車場で救護活動に当たっていた方が投稿した文章も沢山ありました。
いかにひどい状況だったかを1人でも多くの人に知ってもらう為に、時系列に沿って「コミケ96の3日目の惨劇」を説明していきます。
今回は『コミケ3日目東駐車場に隔離で起きた惨劇!時系列で見る4時間攻防戦』をご紹介します。
コミケ3日目東駐車場に隔離で起きた惨劇!
毎年盛況な「コミックマーケット」ですが、今年は徹夜組を規制するために、入場料がわりにリストバンドを前もって買ってもらい、それを付けて午前9時以降に会場に着くように…と言うのが運営側の作戦でした。
日本全国、海外からも多くの人が集まる「コミックマーケット」=「コミケ」は、宿泊費や交通費の節約のために何日も会場周辺にたむろして泊まり込む人たちが後を立ちません。
これは周辺地域住民や公共交通機関にも迷惑がかかる行為で、具合が悪くなるような人もいたり、「悪臭」がひどいと苦情が出ていた為、徹夜を止めるように訴えていたものの、それを無視する人達が2018年は8000人以上もいた訳です。
そこで運営側が考え出したのが、今回の「リストバンド」です。
今まで無料で施設に入れたものがほんの数百円でも有料になったので、確かにこの効果はあって、 2018年は8000人以上いた徹夜組が2019年夏コミは6000人台に減りました。
しかし、2019年コミケの3日目、8月11日はとんでもない日になってしまいました!
ここからは時系列で説明します。
コミケ3日目・時系列で見る4時間攻防戦!
①8月11日午前9時〜
規則を守り前もってリストバンドを買い、午前9時〜午前10時の間に到着した参加者は、歩いて1時間10分かかる海辺の「東駐車場」に誘導される。
②午前10時〜
東駐車場に着くだけでも大変な距離なのに、アスファルトの屋根1つないだだっ広い駐車場に隔離された形になった一般参加者。
スタッフは全く回されておらず、列が1歩も動く事はなかった。
参加者の中にいた医療従事者が急遽、救護にあたる。
③午前10時30分〜
この頃からあちこちで具合が悪くなる人が増えていく。
休む場もなく、水分も足りなく、何一つ医療道具もない場所で、参加者同士が助け合い患者を助けていく。
参加者の中にいた医療従事者が急遽、救護にあたる。
みんなで壁を作って患者に陽が当たらない様にしたり、水をくれる人もいた。
ここにきて、数人いたスタッフも救護活動に忙しく、この時点でも「東駐車場」の列は1歩も動いていなかった。
そして「11時に列が動きますんで!」とアナウンスされる。
④午前11時〜
開場前に押し寄せていた来場者を混乱させないための「規制解除」が実行される。
ここからが運営の混乱の極み!
本来なら、規則を守りリストバンドを買い、午前9時以降に来た人たちを先に案内しなければいけなかった。
しかし、午前10時過ぎに到着して会場前にいた人たちの列を先に入れてしまった。
その頃、「東駐車場」では、まるで野戦病院のような悲惨な状態に陥っていた。
「11時に列が動く」と言うアナウンスも虚しく、まだ動けなくて参加者たちは灼熱地獄の中に取り残されていた。
⑤午前11時30分〜
灼熱地獄の人の海の中から「看護師か医師はいませんかーっ!!!」「AEDを持って来い!!!」と言う声が上がる。
完全に意識を失った人が出たよう。
救急車を呼び、10分ほどして到着。消防車も到着して、救護活動にあたる。
アスファルトが高熱でフライパンのような状態になり、靴の底が溶けている人もいた。
ぐったりしている人にはトリアージされて、治療優先順位を決められる。
⑥午後12時30分~
「東駐車場」で少しずつ列が動き出す。この時点で午前9時に来た人は3時間30分待っていた事になる。
この時点で、実際に東駐車場にいた医療従事者の話がTwitterに投稿されていたので、それを要約します。
やっと救護活動も落ち着き、動き出した列と一緒に会場に向かおうとするが、駐車場入り口付近でまた人が倒れる。
そこでまた助けに行き救護にあたるが、駐車場入り口で行く人と帰る人で混乱が起き、「阿鼻叫喚」の世界だった。
だいぶ長い文章だったのですが、要約すると後半はこのような状態だったそうです。
⑦午後1時過ぎ〜
「東駐車場」に隔離され、完全にアナウンスを忘れられた人達が会場入りしたのは、午後1時過ぎの事だった。
ここで暴動が起こっても不思議は無いのだが、SNSで情報は飛び交っていたものの、運営自体も状況を把握しておらず情報が錯綜するばかりで、被害者の「東駐車場」にいた人達が1番状況が飲み込めていなかったのだろう。
それに3日目は気温37度。アスファルトの上ではおそらく45度以上だったのではないかと推察できる。
文句を言おうにも体力の限界だったのでは?
納得いかない疑問点
ここまでが3日目の午前9時から午後1時までに起こった4時間の攻防戦の内容です。
お盆休み中でどこに行っても混雑はあり、もちろんコミケに行った人たちも、それは覚悟で参戦していたと思います。
真夏のニュースは毎日こんな出来事の連続で、テレビでさらっと流されてもあまり人の心に届きません。
でも今回の不祥事は、あわや死人が出るレベルで、何よりも納得がいかないのは、
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この3点でしょう!
コミケ準備委員会が謝罪コメント発表!
コミケ準備委員会が8月11日の夜中に、謝罪コメントを発表しました。(一部抜粋)
2019年8月11日
コミックマーケット準備会 共同代表
安田かほる・筆谷芳行・市川孝一ご存知の通り、コミックマーケット96は会場利用制約の都合で東展示場が使用できず、待機場および展示場の利用可能面積が減少する形での開催となりました。こうした状況を受けて、経費増への対応および安全確保のため、リストバンド型参加証を導入しました。
また、待機時間が長くなる可能性を鑑み、気温が高い中で傷病者を最小限にするために、早期に入口でのリストバンド確認を一時終了し、入口を複数設けることが最良であるという判断を行い、11時に入場規制解除の場内放送を行いました。(入場規制解除という単語だけでは意図が伝わりづらい可能性を鑑み、ツイートでの告知は行いませんでした)
しかしながら、想定を超えた西地区場内の混雑の結果、東駐車場・鉄鋼道路(注:東123ホール裏の道路)からの入場をうまく進めることができず、結果として東駐車場での長時間の待機が発生し、「並び直した方が早く入場できた」という事態を発生させてしまいました。
さらに、待機場として長時間の滞留を想定していなかったため、飲料販売ブースや場外救護テントを設置しておりませんでした。こうした準備不足のオペレーションと長時間の待機の結果、熱中症等の傷病者が発生し、5名を救急搬送しました。東駐車場で待機されていた参加者のみなさんから、応急手当や救急搬送に多大なご協力を得たことに、改めて御礼を申し上げます。
正直文章を見ても疑問が湧きます。
まず、早い人だと午前9時過ぎには東駐車場の様子を画像付きでTwitterに投稿しています。
午前11時から12時は、投稿数がとても多かったです。
いくら忙しくても、運営の上層部が倒れた人が出たり救急車が来ている事を、全く聞いてない訳は無いと思うのですが?
気が付いた時にはもうどうしようもなく、ただひたすら謝罪するとゆう事ならまだ分かります。
でも、一般参加者の救護に対してのお礼は言いましたが、言い訳が多い気がします。
責任者はどう考えているのでしょうか?
おわりに
今回のような不祥事は、夏の暑い時期は毎日のように起きる出来事ではあります…が、今回は本当に酷かったですね!
実際に「東駐車場」にいた人たちも、長時間待った事も勿論辛かったけど、何より後から来た人たちを先に会場に通してしまった事に憤りを感じていると思います。
コミケ準備委員会は、もっときちんと謝罪し、救急搬送された人たちや駐車場に取り残された人たちに、何か別のフォローを考えなければいけなかったのではないでしょうか?
今回は『コミケ3日目東駐車場に隔離で起きた惨劇!時系列で見る4時間攻防戦』をご紹介しました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!